磁器土の鋳込み泥漿の作り方(動画解説付き)

動画で学ぶ鋳込み泥漿の作り方

こんにちは、渕野です。

今回は、磁器土の鋳込み泥漿の作り方を動画で紹介します。

使用した粘土は、耐熱60号土。

分量は、
土 33キロ(粘土の水分は約78%)
水 4リットル
珪酸ソーダ1号 20cc (動画で使用したのは2倍液なので40cc)
※当社の場合、珪酸ソーダは使いやすいように水で2倍に希釈しています。

鋳込み粘土、水、珪酸ソーダ、攪拌機

この分量で鋳込泥漿が18~19リットル出来上がります。

泥漿を作るために使う容器は30リットルのものです。

まず、この容器に珪酸ソーダと水を入れ、攪拌機を回します。

羽の回転数は、1分間に200回転程度。

ゆっくりすぎると上手く混ざりませんし、早すぎると飛び散る泥漿が多すぎます。

それでも、どれだけかは泥漿が跳ねるのでフタをします。

完全に閉じてしまうと粘土を入れることが出来ないので、

フタには切り欠きをして粘土を入れる部分を作っています。

この隙間から粘土を入れていきます。

粘土は全量を1/3ずつに分けて溶かしていきます。

一度に全部を入れると溶け残りが多くなってしまうからです。

最初の1/3の粘土を細かく切って入れたら、

1時間程度撹拌して溶けるのを待ちます。

鋳込み泥漿の途中経過を確認

時間が経ったら、攪拌機の回転数を1分間に250回転程度まで早くし、

次の1/3の粘土を細かく切って入れます。

入れ終えたら、最初の1/3同様に1時間程度撹拌して溶けるのを待ちます。

その後、さらに攪拌機の回転数を1分間に300回転程度まで早くし、

残りの1/3の粘土を細かく切って入れたら、すべての粘土の投入が完了です。

最後もそのまま1時間程度撹拌し続けて溶けるのを待ちます。

混ぜ終わったら、いったん攪拌機を止め、

泥漿の中に手を入れて溶け残りの有無を確認します。

バケツのような円筒形の容器では、

内壁や底の外周に溶け残りがへばりつくことが多いです。

このような溶け残りがあったら、手で剥がし取り、

溶け残りが大きいようなら手で潰して小さくして、溶けやすくなるようにします。

すべての溶け残りを処理したら、泥漿から手を引き上げて、再度攪拌機を回します。

溶け残りの量にもよりますが、

このときも1時間程度混ぜることで溶かしきることが出来ます。

鋳込み泥漿の最終確認

粘土が完全に溶け切ったら、泥漿の粘性(サラサラ具合)と比重を確認して、

必要な場合は再調整を行って仕上げることで、鋳込み泥漿の出来上がりです。

磁器土での鋳込み泥漿作製の様子も機会を作って紹介したいと思います。